J-CORE界隈ってどんな場所?
J-COREというジャンルを端的に説明することはとても困難なのでここでは長々と綴らないが、元々「CORE」の部分はHARDCOREの"CORE"であることには間違いない。そもそもハードコアテクノは、主にKONAMIの音ゲーによって日本の一部の人達に広く浸透した。とにかく音ゲーとハードコアの繋がりは深い。
この辺のこともいずれちゃんとまとめられたら良いなぁ。
この界隈のイベントは基本、女性との出会いを目的とする"ナンパ箱"で開催されることはない。純粋に音楽を楽しむイベントが殆どなので"音箱"で開催される。
そして、何より「オフ会的側面」が強い。通常、クラブと言うと知り合いと行ったりして、あわよくば同席している女性と仲良くなる.....なんてことを想像しがちだが、
この界隈のイベントはSNS上のフォロワーさんと箱で会って喋ったり一緒に踊ったりする傾向にあるので、元来のクラブとは真逆の存在とも言える。
まぁこれはJ-COREに限らずオタク向けクラブ全般に言えることかな?
また、イベントで流れる音楽についてだが、少なくともこの界隈では基本セトリの提出などは行われないし、そもそもJASRACの管轄外の音楽が普通にで流れる。
JASRACの管轄外の音楽と言うのは、M3やbandcamp、soundcloudなどでリリースされているようなブートレグやサンプリング音楽のことだ。
これも通常のクラブの営業形態と異なるポイントで、本来ならば音楽の使用許可が要るのだが、この界隈は依然として昔ながらのアンダーグラウンドな姿勢を貫いたままだ。
流れる音楽は先述した同人音楽がメインなのだが、この同人音楽のクリエイターの皆さんは「寧ろジャンジャン俺の曲かけちゃって良いよ!」というスタンスの人が殆どなので、
特に許可を取る必要がないどころか逆にかけると喜ばれる、という慣習のようなものがあるのだ。
一口にクラブと言っても、このJ-CORE周辺の同人音楽のクラブシーンとその他のクラブシーンとでは常識が全然違う。
尚、私が指しているJ-CORE周辺の同人音楽とは、
・J-CORE
・Jaycore
・日本人が作ったハードコアテクノ全般
・日本人的センスで作られたハードコアテクノ
・ナードコア
・ロリコア
・Hyperflip
大体ここら辺である。私はここら辺のことをまとめて「J-CORE界隈」と呼んでいる。
ここら辺の界隈は、イリーガルではあるが皆仲良しで、平和なのが良いところ。
イベントの情報はどうやって知るの?
イベントの情報はX(旧Twitter)やInstagramで公開されていることが殆ど。イベントの情報をまとめているサイトもあるが、そのサイトの情報源はやはりSNSだ。イベントに行きたいと思ったら、まずは有名どころのアーティストを片っ端からフォローして、その人が出演するクラブに行ってみて、共演している人の中で「この人良いな」と思ったDJのSNSアカウントなどを徐々にフォローして行くと良い。
このサイトを見ているJ-CORE界隈初心者の方は試しに.....
・LOLISTYLE GABBERS
・DJ Sharpnel
・USAO
・t+pazolite
取り敢えず手始めにここら辺をフォローしてみよう!
約束事とか暗黙のルールってある?
J-COREとか関係なくイベントのフライヤーには見慣れない専門用語が出てくると思うので、順を追って解説させていただく。まずはADVとDOORの違いについてだ。
端的に言うとADVとは前売り券、DOORとは当日券のことだ。
ADVの場合、チケットを購入するタイプもあれば、イベントの前にGoogleフォームで名前を入力し、当日エントランスで入力した名前を伝えるだけで料金が割り引きされるケースもある。
DOORは上記のような予約なしで当日ふらっと寄った場合の料金のことを指すことが多く、前売りでDOORのチケットを販売しているイベントは滅多に見ない。
また、料金+1Dと表示されている場合が多いが、この1Dとはワンドリンクのことだ。法律上はクラブは飲食店の形態を取っており、「飲食店でDJさん達がBGMを流しているだけ」というのが建前なので、風営法的に何も飲まず食わずで入場されると困るのだ。従って入場料金+1ドリンク以上の料金はエントランスで必ず払わなくてはならない。
前売り券を購入している場合はドリンク代のみを払う。勿論現金で。
ワンドリンクの料金はお店によって500円の所もあれば700の所もあったりするので、事前に情報が公開されていなければ余分に100円玉を財布に入れて行こう。
あと、パンパンの会場だと荷物が邪魔になるので、コインロッカーが設置されていたらリュックなどは預けよう。
それから、椅子は互いに譲り合って座ろう。
また、この界隈は先述した通り音箱の側面が強いため、女性に下心剥き出しにした状態で絡みに行くとまず嫌がられる。
「過度なナンパは禁止です」と注意事項に記してあるイベントもあるが、度合いに関係なくまずマナー違反だろう。皆、純粋に音楽を楽しみに来ているのだから。
ナンパがしたいのなら然るべきイベントでするべきなのだ。実際、私がこの界隈でナンパを見た場面は一度もない。
それから、お店を存続させるためにもなるべくドリンクを頼んでお金を落とそう。料金は高めに設定してあるが、そうでもしないとお店を続けていくことは難しい。
まぁ、お金がないのは皆一緒なのだ。
あと、DJ中にブチ上がったら反応してあげるようにしよう。DJに関する知識でも述べたが、クラブとはDJと観客の双方向のコミュニケーションの場であるので、客からの反応がないとDJもどう対応して良いか分からないものだ。
イベントでブッキングを貰うには?
この界隈は黙々とDJのスキルを磨いていけば自然と声がかかる.....なんてことはあまりない。基本はSNSや現場で主催とのコミュニケーションを取らないとイベントには呼んでもらえない。
もしくは自分もパーティーを主催してコネを作るとか。
とにかく自分から話しかけに行かないと何も始まらないので、人見知りの方も勇気を振り絞って声をかけに行ってみよう。
また、この界隈の性質上ノーギャラの交渉を主催からされることもあると思うので、その時は「それでも出たい!」って思えたら引き受ければ良いし、「少しは欲しいな.....」と思ったのであれば断れば良い。
基本、日本のクラブシーンで黒字を出すことは難しいため、主催も赤字覚悟で臨んでいるのだ.....。
おまけ
筆者の考える各ジャンルの相関図。ロリガバの冊子にも乗ってた感じのやつ。私が出演したナードコアトークイベントショーで初披露した。個人的に、Jaycoreはハードコアテクノやハードテック・ファンコットなど色んなジャンルを取り入れた感じのジャンル。
つまり、"CORE"と付いてはいるものの、最早このJ-CORE界隈はハードコアのみに限定されている訳ではないのだ。
この中にHyperflipを入れるとしたらどこら辺に位置するのかなぁ.....。
皆の作った相関図も是非見せてくれ!